億万長者の不況に強いセールス戦略
この本はセールス心構えや、
その基本的な方法のために書かれた本だ。
だからあなたが、
- チラシを書くための参考にしたい
- 営業トークを考えたい
- 提案書の書き方を知りたい
と考えているのであれば、
この本を読むのはやめた方がいいだろう。
しかし、あなたが、商売をやる中で、
- 売り込むのに躊躇する
- つい、安くしてしまう
- 断られるのが怖い
と感じているのなら、
この本は読んでみる価値はあると思う。
一番参考になったところ
私がこの本を読んで一番参考になったところは、
「テイク・アウェイ・セリング」(P228~)
のところだ。
これは自分の専門性をPRして、
自分にアクセスしにくくする作戦だ。
いつでも、電話がつながる人に
お客さんは価値をおかない。
話したいけど、なかなかつながらない人に
価値があると感じる。
専門性をPRする&つながりにくくする
この2つで、需要を生み、価格も高くできる。
価格もとても重要だ。
例えば、整体師をしていた場合。
客単価が5000円
年の客数が2000人なら
5000円×2000人=1000万円
これが年間の売上げだ。
もし、単純に価格を倍にして、
お客さんが半分になったとしたらどうだろう?
1万円×1000円=1000万円
売上げは変わらない。
だから、お客さんが半分になれば、
その分、お客さん1人1人に時間もかけれらるし、
お客さんの満足もあがるし、
自分の時間も作られるようになるので、
そちらの方がいいはずだ。
だから、価格を上げる方法として、
この「テイク・アウェイ・セリング」は
私も普段から心がけている。
けっきょく、どんな人が読むべきか
個人の商売をしている人(経営者)、
値下げをしないですむ方法を知りたい人、
お客さんに求められるようになりたい人
等だと思う。
業種は問わない。
お客さんに販売するとき何らかの説明をする人は
商売において「専門家」だ。
この専門性を売りにできる業種であれば、
何でもいいと思う。
(コンビニ、ファーストフード等の経営者は
この本を読んでもあまり参考にならないかも)
あなたが、専門性を売りにできるような
商売をしているのなら、
この本を本でも無駄にはならないだろう。
もし無駄になっても、90日までなら
無条件で返品できるし。
この本の詳しい内容は
こちらで確認できる。
著者はどんな人か
著者の、ダン・ケネディは
アメリカのトップコンサルの一人で年数億の売上げ。
1日の相談だけでも、100万円以上。
一つのプロジェクトのコンサル料は
最低でも1000万円と
売上げの数%のロイヤルティー。
それでもリピートが8割を超えているので、
彼にコンサルを受けると、
売上げが劇的に上がるのだと思う。
サッチャー元英国首相、ブッシュ元大統領、
レーガン元大統領などと講演を共にする。
そういえば、この本で、
パウエル元国務長官は
講演時間がいつも伸びて自分の講演に影響があるので、
クリスマスプレゼントに時計を送った
と書いてあった。
つまり著者は、マーケティングのコンサルでありながら、
そのような大物と講演を一緒にするような人物である。
ダイレクト出版は、どんな会社なのか
ダイレクト出版は、小規模ビジネスの経営者向けに
翻訳した洋書を販売し、
そこから、ビジネスの高額セミナーや
高額コンサルをバックエンドとしている会社だ。
とにかく、経営者向けに経営に関する
商品を扱っているだけあって、
とにかく売り方がうまい。
まず戦略がすばらしい。
作戦1 ビジネスに関する無料のメルマガを発行
無料のメルマガを発行し、あなたのメールアドレスをゲットする。
そこに、ビジネスに関する情報を発信。
けっこういいことが書いてあるので、
つい読んでしまう。
メルマガの最後には、内容に関連する商品の紹介。
作戦2 書籍は売り込みの第1弾
書籍は基本的には、ダイレクト出版のサイトからしか買えない。
アマゾンには中古品が出回っているだけ。
一種のテイク・アウェイ・セリングだ。
このサイトから買えないようにしているのは理由がある。
購入するときに、関連する商品をもう一点とか、
いまなら、この商品(数万円するモノが多い)が
○割引きで買えるとか、やってくる。
マーケティングでいう、
「クロスセル」だ。
書籍が届けば、必ず他の商品(高額セミナー)のチラシも入ってくるし、
定期的にメルマガも送られてきて、
もちろん高額セミナーや高額商材のチラシも入っている。
作戦3 思わず買いたくなるチラシ
この本の紹介ページを見るわかると思う。
このページを読むと思わず、
注文ボタンを押したくなる。
これは、心理学的に考え尽くされているからだ。
パターンはこうだ。
1.問題をあおる
⇒ 自分が抱える問題に注目
2.解決策を提示
⇒ 解決できるなら、解決したい
3.商品の内容の説明
⇒ これなら自分の問題を解決できそうだ
4.返品保証
⇒ 買ってダメなら返せばいいや
5.購入者の声
⇒ 買った人の評判はいいみたいだ
ダイレクト出版のチラシを見ると
このパターンにはまるモノが多い。
もちろん、タイトルや写真なども
考え尽くされている。
作戦4 無料セミナーでもバックエンド
もし無料セミナーがあったとしても、
必ずバックエンドがある。
私は、とある無料セミナーに参加したら
70万円のバックエンドに申し込んでしまったこともある。
しかもその場で。
恐ろしい営業力だ。
けっきょく、商品はクズなのか?
本はしっかりしている。読む価値が高い物が多い。
(高額)セミナーも、参加すれば、満足度は高い。
高額セミナーは参加している人たちの意識も高いので、
とても刺激になる。
しかし、それで売上げが上がるかは別問題だ。
もっとも重要なのは、本やセミナーで得た知識を
「実践するか」だ。
当たり前だが、実践しなければ、
どんなにいいものを読んでも聞いても効果は出ない。
あなたが、本気で実践する木なら、
この本(3990円)はとても安い投資だと思う。